目次
- アルコールが血圧に与える影響
- お酒を飲むと血圧が上がる理由
- 短期的な血圧上昇と長期的な影響
- 飲酒の量と血圧上昇の関係
- 週に何回までなら許容範囲?
- 血圧に影響を与える飲酒の量
- お酒を飲むときの注意点と適量の目安
- ビール・ワイン・焼酎の影響の違い
- 適量の目安と飲み方
- 高血圧の人におすすめの飲み方とは?
- 飲酒習慣を見直すためのポイント
- 代替飲料やノンアルコールの活用
- 禁酒・節酒を続けるための工夫
- 禁酒・節酒を成功させる方法
- 飲酒のコントロールと健康改善
1. アルコールが血圧に与える影響
お酒を飲むと血圧が上がる理由
アルコールは血圧を一時的に上昇させる作用があります。これは、アルコールが交感神経を刺激し、 血管の収縮・心拍数の上昇 を引き起こすためです(参考:Karagiannis et al., 2020)。
また、長期的に大量のアルコールを摂取すると 血管の弾力が低下 し、持続的な高血圧を引き起こすことが知られています(参考:Puddey & Beilin, 2019)。
短期的な血圧上昇と長期的な影響
短期的には、 アルコール摂取後数時間以内 に血圧が上昇することが研究で示されています。一方、長期的な飲酒習慣は 慢性的な高血圧や動脈硬化のリスクを高める ことが分かっています。
2. 飲酒の量と血圧上昇の関係
週に何回までなら許容範囲?
適度な飲酒量 を守ることで、血圧への悪影響を最小限に抑えることができます。一般的に、
- 男性:1日あたりアルコール20g以下(ビール500mL相当)
- 女性:1日あたりアルコール10g以下(ビール250mL相当) が推奨されています(参考:World Health Organization, 2021)。
血圧に影響を与える飲酒の量
1日 30g以上 のアルコールを摂取すると、 収縮期血圧が5-10mmHg上昇 する可能性があることが報告されています(参考:Rehm et al., 2018)。
3. お酒を飲むときの注意点と適量の目安
ビール・ワイン・焼酎の影響の違い
- ビール:炭酸と組み合わさり、飲みやすいため過剰摂取しやすい。
- ワイン:ポリフェノールが含まれるが、適量を超えると血圧上昇のリスクあり。
- 焼酎・ウイスキー:アルコール度数が高いため、薄めて飲むのが望ましい。
適量の目安と飲み方
- 食事と一緒に飲むことで血圧上昇を緩和
- 水分を摂りながら飲む(アルコールと同量の水を摂取)
- 休肝日を設ける(週2日は飲まない日を作る)
4. 高血圧の人におすすめの飲み方とは?
飲酒習慣を見直すためのポイント
- 少量の飲酒を心がける
- ノンアルコール飲料を活用する
- ゆっくり時間をかけて飲む
代替飲料やノンアルコールの活用
- ノンアルコールビール・ワイン で飲酒量を抑える
- ハーブティーや炭酸水を代替飲料として利用
5. 禁酒・節酒を続けるための工夫
禁酒・節酒を成功させる方法
- 目標を明確に設定(週の飲酒回数を減らすなど)
- 家にアルコールを常備しない
- 飲酒を誘われたときの対処法を考える
飲酒のコントロールと健康改善
節酒・禁酒を続けることで、
- 血圧の安定
- 心血管疾患のリスク低下
- 睡眠の質の向上
- 体重管理がしやすくなる といったメリットが期待されます(参考:Baliunas et al., 2018)。
まとめ
アルコールは 血圧上昇のリスクを伴う ため、飲酒量や頻度を適切に管理することが重要です。特に 高血圧の人は少量の飲酒に留めるか、禁酒を検討する ことが推奨されます。
飲酒をコントロールすることで、 血圧の安定・心血管リスクの低減・健康維持 に繋がるため、自身の飲酒習慣を見直すことが大切です。
監修
鎌形博展 株式会社EN 代表取締役兼CEO、医療法人社団季邦会 理事長
専門科目 救急・地域医療
所属・資格
日本救急医学会
日本災害医学会所属
社会医学系専門医
日本医師会認定健康スポーツ医
国際緊急援助隊・日本災害医学会コーディネーションサポートチーム
ICLSプロバイダー(救命救急対応)
ABLSプロバイダー(熱傷初期対応)
Emergo Train System シニアインストラクター(災害医療訓練企画・運営)
FCCSプロバイダー(集中治療対応)
MCLSプロバイダー(多数傷病者対応)
研究実績
災害医療救護訓練の科学的解析に基づく都市減災コミュニティの創造に関する研究開発 佐々木 亮,武田 宗和,内田 康太郎,上杉 泰隆,鎌形 博展,川島 理恵,黒嶋 智美,江川 香奈,依田 育士,太田 祥一 救急医学 = The Japanese journal of acute medicine 41 (1), 107-112, 2017-01
基礎自治体による互助を活用した災害時要援護者対策 : Edutainment・Medutainmentで創る地域コミュニティの力 鎌形博展, 中村洋 慶應義塾大学大学院経営管理研究科 修士論文 2016
メディア出演
フジテレビ 『イット』『めざまし8』
共同通信
メディカルジャパン など多数
SNSメディア
Youtube Dr.鎌形の正しい医療ナビ https://www.youtube.com/@Dr.kamagata
X(twitter) https://x.com/Hiro_MD_MBA
関連リンク
株式会社EN https://www.med-pro.jp/en/
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