適切な救急搬送が重要!

高齢者施設で、転倒や熱発等の急なトラブルはつきものです。
命に何かあったら心配だからといって、救急搬送にしていませんか?
今回は、救急搬送の実態・救急搬送時にしていること・救急車が有料化?についてです。

20年間で、救急出動:約1.6倍、搬送人員:約1.4倍になっており、過去最多になっています。
救急出動件数が以下になります。

急病:10.5%増加、交通事故:9.4%減少、一般負傷:2.6%増加、転院搬送:1.8%現象しております。
急病の内訳が以下になります。

死亡:変わりなし、重症:3.3%減少、中等症:7.3%増加、軽症:3.9%減少しています。
東京消防庁は、「救急需要は、高齢化社会・疾病構造の変化や都民ニーズの多様化などにより年々増加傾向。特に高齢化の影響は大きく、搬送された年代別で比較すると、75歳以上の方が約289万人であり、全搬送人員の約40%を占めている。」と言われています。

  1. 施設内の他スタッフに周知
  2. ご家族へ連絡
  3. 施設長or相談員or介護士の救急搬送時の人員補填スタッフへ連絡
  4. 保険証やお薬手帳、現金等の準備(冬は防寒対策)
  5. 施設の開錠・救急隊の誘導
  6. 救急隊に急変者の状況報告
  7. ご家族に搬送先の医療機関名を連絡
  8. 救急車に同乗 (人員配置の兼ね合いで、3で連絡した補填スタッフの施設到着が必須になるところが多い。)

重要なことは、上記を一生懸命に行うばかり、「急変者の経過管理を怠り、状態悪化を招いてしまうこと」「他入居様の安全確保が保てないこと」です。
トラブルはトラブル中に起こることが多いと言われています。

三重県松坂市は、年々「緊急性のない不要不急の通報」が増加していました。「出動件数がこれ以上増えると限界を超え、助かるはずの命が助からなくなる」とし、2024年6月から松坂市内の3つの病院に救急搬送され、入院に至らなかった軽症者から7700円を徴取すると発表しました。

今まで、無料で使用できていた救急車が7,700円(軽症者の場合のみ)となると、一見高いように感じてしまいますが、救急車が1回出動するのに必要な費用は、諸経費込みで約45,000円だそうです。


特別養護老人ホームは夜間の看護師配置義務はなく、看護師がオンコール体制をしている施設が約90%です。緊急時には介護士や施設長で救急搬送することもあります。
高齢者化社会の日本はこれからもっと、人材不足は進んでいきます。
必要な方に高度な医療を提供できるように、適切な判断をしていきましょう!



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<参考資料>
・消防庁.”令和4年中の救急出動件数等(速報値)」の公表”.総務省.2023/3/31
.https://www.fdma.go.jp/pressrelease/houdou/items/230331_kyuuki_1.pdf.(参照2024/2/21)
・東京消防庁のホームページ.”救急活動状況”.https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/ts/ems/page01.html.(参照2024/2/21)
・松阪市役所ホームページ.”三基幹病院における救急車利用の”選定療養費”について”.https://www.city.matsusaka.mie.jp/soshiki/24/sennteiryouyouhi.html.(参照2024/2/21)


By SUZUKI

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