自己紹介

こんにちは。
現在、私は中国の医学部に在学し、現地の病院で実習を行っています。若いうちに多くのことを吸収しようという思いで、日中両国の医療について学びながら、国際的な視点と実践力を養い、将来は海外でも活躍できる医師を目指しています。
留学を通じて、日本とは異なる環境や最先端の技術に触れる機会が多く、日々新たな発見があります。そうした留学中の気付きや学びを発信し、多くの方と共有できればと思っています。 まだまだ未熟で学ぶべきことは多いですが、日々成長できるよう努力してまいります。
どうぞよろしくお願いいたします!
留学を決めた背景
海外医学部に留学を決めた理由とは?
私は昔から、新しい環境に飛び込むことが好きでした。幼小中高一貫校でのびのびと過ごす中で、次第に物足りなさを感じるようになり、「今の環境を飛び出し、新たな場所で高い目標に向かって挑戦したい」という思いが強まりました。そして、もともと英語にも興味があったことも重なり、小学生のときにフィリピン・セブ島への留学を決意しました。セブ島では、日本語を話すとイエローカードが提示されるルールや、学習成果に応じてポイントが貯まり、上位者が表彰される独自のシステムがありました。朝から晩まで勉強に励み、多国籍の仲間と切磋琢磨しながら学ぶ日々。週末には思い切りリフレッシュするというメリハリのある環境の中で、私は「自分の慣れ親しんだ場所を離れ、あえて厳しく新しい環境に身を置き、異なる文化を持つ人々と外国語で交流すること」の楽しさと感動を知りました。たった1ヶ月の留学でしたが、その経験を通じて自分が大きく成長したことを実感しました。このとき芽生えた喜びが、その後の私の生き方にも大きな影響を与えています。ちょうどその頃、近しい人の死を経験し、「人の命に関わる仕事に就きたい」という気持ちが芽生え、医学への関心も深まっていきました。これらの経験が、医学部への進学と海外への挑戦という、私の人生の二つの軸を形作ることになりました。高校では、勉学や部活動に励みながらも、常に「海外で学びたい」という思いを持ち続けていました。ちょっとしたきっかけでカナダに興味を持ち、そこからカナダの医療にも関心が広がり、1ヶ月の留学を実現しました。現地の病院に直接電話をかけて見学を申し込んだり、日本人医師にインタビューをしたり、医療制度について現地の人々に質問をしたりと、できる限りの行動を起こしました。しかし、短期間では学び足りず、「もっと長期で海外に挑戦したい」という思いがより一層強くなりました。そして、大学進学を機に、中国への留学を決意しました。
中国の医学部を選んだメリットと魅力
① 中国語を習得し、現地の医療を深く理解することで、将来的に日中の医療交流に貢献できる。
② 中国では西洋医学だけでなく中医学も学べるため、両者の違いを理解し、統合的な視点を持つことができます。また、漢方や鍼灸など、日本の医学教育では学びにくい分野にも触れることができます。
③ 急成長する中国の医療技術やAIの最前線を体験できる。
④日本との時差が少ないため、国際的な活動がしやすく、学会や研究への参加もスムーズ。
⑤欧米の医学部と比べて経済的負担を抑えながら挑戦できる。(中国は奨学金制度が豊富。(中国政府奨学金))
⑥ 中国は人口が多く、病院の患者数も多いため、一般的な疾患から珍しい症例まで幅広く経験できる。
中国の医学部の費用:日本人留学生の場合
中国元 | 日本円 | |
学費(年間) | 約4.5万元 | 約99万円 |
生活費(月額) | 2,500~7,000元 | 5~14万円 |
生活費(年間) | 3~8.4万元 | 60~168万円 |
寮費(北京で2人部屋の場合)(日額) | 約80元 | 約1600円 |
合計(年間) | 約10.42万元〜約15.82万元 | 約217.4万円〜約 325.4万円 |
奨学金制度
・奨学金制度が豊富で、特に中国政府奨学金などは学費+寮費免除+生活費支給の可能性あり。
・返済不要なことが多い。
費用まとめ
・日本の私立医学部と比べると、中国の医学部の方が大幅に安い。
・中国は奨学金の選択肢が多いため、条件次第ではより安くなり、ほぼ費用免除で卒業することが可能。
日本人が中国医学部に進学する方法
中国の医学部本科に入学する方法は、基本的に以下の2つのルートがあります。(今回は北京の6年制医学部を参考にしています。他の大学では異なる場合があります。)
① 予科コース(预科班)を経て入学
予科班は、大学本科進学のための準備コースであり、欧米圏の大学では「ファウンデーションコース」と呼ばれることもあります。
•期間:毎年9月〜翌年7月頃
•前半(9月〜2月末):中国語を集中的に学習
•後半(2月末〜6月):中国語に加え、理数科目(化学・物理・数学)を中国語で学習
•修了試験(6月下旬頃)(本科入試試験に相当):中国語5科目+理数3科目
【予科班の入学条件】
•HSK4級以上
•化学・物理・数学の基礎学力
•年齢:29歳以下
【本科進学の条件】
•HSK5級以上
•予科修了試験(本科入試試験に相当)に合格
•年齢:17〜30歳(高校卒業以上)
② 本科入試を受験して直接入学
本科の入試は毎年3月下旬に実施されます。
私は高校2年生の頃から海外の大学を目指していたため、2年生が終わる頃には、それまで通っていた一般的な塾を辞め、海外大学進学に向けた勉強を始めました。
ただ理系科目は海外大学受験でも必要だったため引き続き学習しつつ、新たに中国語の勉強をオンライン授業や教材を活用して独学で進めていました。
医師免許について
日本人留学生が中国の医師免許を取得するには?
1.中国の医学部(留学生向けコース)に入学
(今回は北京の6年制医学部を参考にしています。他の大学では異なる場合があります。)
・留学生向けのMBBS(Bachelor of Medicine and Bachelor of Surgery)プログラムに入学(北京の一部の6年制大学は中国語だが、他の大学は英語のコースもある)。
・中国の医学部(留学生向けコース)は5年間の課程のコースの方が多いが、北京の一部の大学は6年間の課程。
2.本科課程(北京の6年制医学部を参考にしています。他の大学では異なる場合があります。)
・大学1年生〜大学4年生前期で一般教養、基礎医学などを学ぶ
・大学4年生後期から大学の指定病院にて臨床医学、専門科目などを学びながら臨床実習を行う
・大学5年生は同じく大学の指定病院にてより実践的な臨床実習を行う
・大学6年生では引き続き中国の病院(大学の指定病院)で1年間の臨床実習を行うことも可能だが、海外の病院での実習も可能。
・全ての課程を終え、卒業試験(筆記試験、実技試験)に受かると「卒業証書」と「学士号(MBBS)」が取得できる。
3.进修生
中国で医師国家試験を受験する場合、受験資格の条件として本科を卒業後、「1年間の試用期間を修了している」必要があります。この試用期間が进修生の期間にあたり、进修生をやらないと中国の医師国家試験に参加できなくなります。进修生の期間は医学部を卒業した年の9月から約1年です。他には、进修生ならず大学院に進学しながら、医師国家試験を受験する道もあります。
4.中国医師国家試験
进修生の期間が終わると、同年の7月頃に中国医師国家試験(実技試験)、9月頃に中国医師国家試験(筆記試験)、12月頃に中国医師国家試験合格発表がおこなわれる。どの試験も中国語で実施されるため、中国語が堪能であることが前提。
日本の医師免許を取得するには?
原則中国の医師免許は日本でそのまま使用できない。
中国医師国家試験に合格すれば、次に日本の医師国家試験受験資格認定願を厚生労働省に提出する。毎年3月末及び7月末に申請が締め切られ、書類審査が行われる。
書類審査の結果、医師国家試験の受験資格を認定される場合、医師国家試験予備試験の受験資格を認定される場合、その両方が認められない場合がある。6年制の中国の医学部卒業し中国医師国家試験合格している場合は医師国家試験の受験資格を認定される可能性があるが、5年制の中国の医学部卒業している場合は医師国家試験予備試験の受験資格を認定される可能性の方が高い。
【医師国家試験の受験資格を認定された場合】
同年の9月頃に日本語審査能力調査があり、その後、11月頃に日本医師国家試験受付、翌年の2月に日本医師国家試験を受験する。日本医師国家試験に合格した場合、同年の4月より初期研修医が始まる。
【医師国家試験予備試験の受験資格を認定された場合】
同年の6〜11月頃に予備試験(第1部筆記、第2部筆記、第2部実技)があり、翌年の1月頃から実地修練(1年以上)、次の年の2月に日本医師国家試験を受験する。
まとめ
中国の医学部への留学は、学費の安さ、奨学金の充実、そして医療技術や中西医学の多様な学びを提供しており、将来的な国際的なキャリアに向けて大きな力を発揮する可能性があります。日本での医師免許取得にはいくつかのステップが必要ですが、国際的な経験を積むことは、医療分野での幅広いキャリアを築くうえで非常に有益と感じてます。
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