自己紹介
中国の医学部に在学する日本人医学生。中国語を活かした医療を行う医師になることを目標に、臨床実習では現地の医療現場で経験を積んでいる。将来は日中をつなぐ医師として、国籍を超えて患者に寄り添う医療を目指している。
医学部を目指した理由と背景
医学部を目指すようになったのは、どんな経験や思いがあったからですか?
学生時代に親族が病気になったことがきっかけでした。夜間にも関わらず、一生懸命救ってくださった医師の姿に強く憧れを抱きました。元々は小学生の頃より看護師を目指しておりましたが、そのときの感動が、医師を志す決定的な理由となりました。
今の大学を選ぶときに大切にしていたこと、こだわったポイントはありますか?
学費と学習環境及びカリキュラムを重視し選びました。
なぜ中国の医学部を選んだのですか?
中国語を習得したいと考えていたことと、学費の負担が比較的少なく、給付型の奨学金を利用することができることの以上2点から中国の医学部を選びました。給付型の奨学金でありながら、卒業後の義務期間がなく、海外で学ぶ機会を得られる点も大きな魅力でした。医学部進学と海外留学を同時に実現できるうえ、近年は中国語を使う場面が増えており、現地に身を置き実際に揉まれる環境でこそ語学力を磨けると考えたことも、この選択を後押ししました。
学生生活での苦労と工夫
医学部生活で一番苦労したこと、それをどう乗り越えたかを教えてください。
一番苦労したのはCBT試験でした。非常に厳しい試験でしたが、同級生と励まし合い、国境を越えて支え合うことで、この挑戦を乗り越えることができました。
また、実習では中国語のスピーキングとリスニングに苦労し、実習班の仲間に迷惑をかけてしまうこともありました。それをきっかけに、プライドを捨て間違えることを恐れず、積極的に話しかけ、分からなければすぐに質問するようにしました。単語の意味もその場で確認し、とにかく会話に飛び込む姿勢を大切にしました。今では患者さんや先生とのコミュニケーションは難なく行うことができるようになりました。当時プライドを捨てて、自ら辛い道に飛び込みましたが、今ではその道を選択した自分にとても感謝しています。
勉強や実習で自分なりに工夫していること、モチベーションを保つコツがあれば教えてください。
「どうしても医師になりたい」という強い思いが、私の原動力になっています。勉強を始める前は腰が重く感じることもありますが、いざ取り組んでみると、自分が学びたい分野であるため、とても楽しく感じます。実習では、分からないことはその場ですぐに質問し、手技も積極的に見せてもらうなど、自分から学びにいく姿勢を大切にしています。
医療現場での印象的な体験
実習や見学の中で、今でも心に残っている出来事があれば教えてください。
手術に参加したときにチームの一員として受け入れていただき、縫合やその他の手技を褒めてもらえた経験はとても印象に残っています。各科ごとの実習においても、チームの一員として認められ、自分が必要とされていると実感した際にやりがいを感じ、とても充実した実習生活を送れています。また、治療に直接関与していないにも関わらず、患者さんから「ありがとう」と言われたとき、自分も一人の医療従事者なのだと実感し、心に深く残りました。
人柄・価値観がわかる問い
あなたが大切にしている信念や、「こんな人間でありたい」という思いがあれば教えてください。
私の信念は「人が嫌がることはしない」です。常に相手を思いやれる存在でありたいと思っています。医師としても人としても、思いやりを持って接することで、患者さんが言いにくいことでも安心して打ち明けられるような人になることを目標にしています。また困っている人に手を差し伸べることのできる余裕のある人間でありたいと思います。
将来のビジョン
将来、どんな分野や地域で、どんなふうに患者さんと関わりたいと考えていますか?
産婦人科や救急分野に進みたいと考えています。中国語を活かすことを前提に、外国人が多い地域や空港周辺、都心部での医療に関心があります。また、離島医療にも興味があります。利益に偏らず、常に患者さん第一で、国籍を超えて寄り添える医師を目指しています。
卒業後のキャリアパスやチャンスについて、どのように考えていますか?(留学生)
中国と日本の両方の国家試験を取得し、現在は日本で研修することを考えています。将来的には日中の病院をつなぐ架け橋となり、病院内において医療通訳を介さずに診察できる医師になることを目標としています。
母国(留学生にとっての)で医師免許を取得する予定はありますか?
はい、取得する予定です。
中国の医療
今の中国医療現場で、医師に最も求められている力は何だと感じますか?
外科では技術力、内科では患者から正確に情報を聞き取る能力だと思います。外来は患者数が多いため、豊富な知識と経験をもとに効率的かつ正確に診療する力が求められています。
中国で医師として活躍するために必要だと感じる能力や素質は?また、学生のうちに身につけておくべきスキルや考え方は?
中国語力は必須の能力です。患者数が多い中国の医療現場では、1人ひとりに過度に深く関わりすぎると、結果として診療全体の効率が下がり、患者に不利益を及ぼす可能性があります。そのため、適切な距離感を保つことが重要だと考えます。一方で、そのような中でも、思いやりを持って患者の訴えに耳を傾ける姿勢は、患者からの信頼を得るうえで大きな力になると実感しています。
中国の医療現場では、どのような医師が“信頼される” “評価される”と感じますか?
技術と知識のある医師は高く評価され、信頼を得やすいと感じます。中国は学歴社会であり、「主任だから大丈夫」とか「〇〇大学出身の医師なら安心だ」といった地位や学歴に基づく評価もいまだに残っている印象があります。
外来においては、主任、副主任、主治医などの外来にそれぞれ分かれており、予約する際の金額も異なります。主任外来となると一回の予約で約6500円かかりますが、高ければ高いほどいい医療が受けられるといった考えを持った人もいるため、初診外来でも主任クラスの外来を予約する人もいます。
そのような点から、病院内での地位や学歴、知識のある医者は特に評価され信頼される印象です。
近年の中国医療の変化について、学生としてどう感じていますか?(AI導入、地域医療の発展など)
AIに関する学会の開催など、中国医療における変化は確かに進んでいると感じています。しかし、実習を通して実際の医療現場に立つ中では、そうした変化を日常診療の中で強く実感する場面は、まだ多くはないように思います。
国際交流
他国の医学生と交流したことがあれば、その経験を通じて感じた違いや学びはありますか?
他国の学生は「母国の文化を大切にしている」と感じました。例えば、とある国の同級生にはその国の祝日で食べる料理を作ってお裾分けしてもらったり、伝統料理の作り方を教わったり、海外に出るまでは感じることのできなかった異国の文化交流を行うことができています。
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