中国の医科大学で学ぶフィリピン人医学生へのインタビュー。中国語や医学の壁を乗り越えながら、将来は母国やカナダでの医師活動も視野に。誠実さと共感を大切にする彼女の思いに迫ります。
プロフィール
自国でも大学受験をし、すでに合格をいただいていましたが、将来の可能性を広げたいという思いから、中国への留学を決意しました。現在の大学に入学する前には、別の大学で短期間の語学学習を行い、その後、現在の大学の入学試験を受けて進学しました。
将来については、卒業後にフィリピンに戻って医師として働くか、中国で1年間の研修を経て、カナダなど海外の医師国家試験を受験し、現地で医師として働く道を選ぶか、現在検討中です。
容姿端麗で真面目かつ思いやりにあふれた、とても優しい学生です。
医学を志した理由と背景
医学を学ぼうと思ったきっかけや背景は何ですか?
私が医学を志した理由は主に3つあります。
まず、医学は非常に社会的価値の高い分野だということです。医師は病気を治療するだけでなく、患者が最も弱っているときに寄り添い、導き、心の支えにもなれる存在です。人々の健康を守ることは、社会の安定や労働力の維持にもつながる重要な役割だと考えています。次に、医学は人間としての成長を促してくれる道だという点です。医学の道は長く困難も多いですが、専門知識の習得だけでなく、コミュニケーション能力や共感力、チームワーク、そしてプレッシャーに対応しながら学び続ける姿勢が求められます。最後に、医学という学問そのものが非常に奥深く、探究し続ける価値があります。複雑な問題を解決し、患者さんの回復を支えることに大きな達成感や喜びを感じられる点も、私がこの道を選んだ大きな理由です。
今の大学を選ぶ際に、特に重視したポイントやこだわりはありましたか?
今の大学を選ぶ際に、特に重視したポイントやこだわりはありましたか?
なぜ中国の医科大学を選んだのですか?
中国の医科大学は優れた指導陣と豊富な臨床経験の場が整っています。また、私は中医学と西洋医学の融合に関心があり、それを実際に学べる環境があることも大きな魅力でした。
医学生生活での困難とその乗り越え方
医学の勉強で直面した最大の困難と、その克服方法を教えてください。
最初は中国語の医学用語が難しく、授業を理解するのが大変でした。ですが、予習・復習を丁寧に行い、クラスメートと積極的に交流することで、徐々に理解力と授業効率を高めることができました。
学びや実習の中で、自分なりの学習法やモチベーションの保ち方はありますか?
私は計画を立てて学習するのが好きで、授業前後に復習しながら小さな目標を立てて取り組むことでモチベーションを保っています。今後は、患者さんとのコミュニケーション能力をさらに高めて、より円滑な臨床対応ができるようになりたいと考えています。
印象に残った医療実習の経験
実習や見学で印象に残っている出来事はありますか?
ある実習で、高齢の患者さんに検査結果を説明した際、とても感謝の言葉をいただきました。そのとき、「医師って本当に責任が重く、でもやりがいのある仕事なんだ」と心から実感しました。
性格や価値観が表れる質問
大切にしている信念や、目指す医師像はありますか?
私は常に「誠実であること」と「一人ひとりの患者さんに心を込めて向き合うこと」を大事にしています。将来は、専門性が高く、かつ患者さんに深い共感を持てる医師になりたいです。
将来の展望
将来、どのような地域や分野で医療を行いたいですか?どのように患者さんと関わっていきたいですか?
私は臨床の現場で直接患者さんと関わりながら、丁寧に話を聞き、専門用語ではなくわかりやすい言葉で病状を説明できる、信頼される医師になりたいと思っています。
卒業後のキャリアについて、どのように考えていますか?
まずは規範的な臨床研修(规培)を受けてしっかり経験を積み、その後は専門分野に進んで知識と技術をさらに深めたいです。
母国で医師免許を取得する予定はありますか?
はい、卒業後は母国でも医師国家試験を受けて、地元の医療にも貢献できるようにしたいと思っています。また、将来的にはカナダなど海外でも医師として働くことを視野に入れています。そのため、英語でも少しずつ知識を補い直しているところです。
中国の医療に対する考え
現在の中国の医療現場で、医師に求められる資質は何だと思いますか?
確かな専門知識と、患者との良好なコミュニケーション能力、そして常に学び続ける姿勢が重要だと思います。
中国で優秀な医師になるには、学生時代にどんな力や思考を育てるべきだと思いますか?
責任感、共感力、そして論理的な思考力が大切です。学生時代には、臨床的な思考法とチーム医療の中での協力能力を重点的に養うべきだと考えます。
中国の医療環境で「信頼される医師」とはどのような人物だと思いますか?
患者さんの立場で考えられること、そして医療技術が確かで、かつ温かい対応ができること。この2つを兼ね備えた医師が最も信頼されると思います。
AI技術の導入や地域医療の発展など、近年の医療の変化を学生としてどのように感じていますか?
教科書にもAIによる診断補助技術の記述が増えてきており、実習では地域医療の設備が改善されているのを実感します。医療は着実に進歩していると感じます。
日本など他国の医学生と交流したことはありますか?そこから得た気づきは?
あります。国によって教育の重点が違うと感じました。日本の学生は細部へのこだわりや医療の規範を重視し、私たちは症例数を通して実践的に学ぶ傾向があります。お互いの違いから多くのことを学べました。
その他
あなたの母国の医科大学には、日本人留学生は在籍していますか?
あなたの母国の医科大学には、日本人留学生は在籍していますか?
あなたの母国の医療機関には、日本人医師が働いていることはありますか?
あります。特に大きな病院の専門診療科では、日本人医師が活躍していることもあり、国際的な学術交流の促進にもつながっています。
フィリピンで素敵なカフェを教えてもらったので、もし行くことがあればぜひ寄ってみてください。
また、現地で人気のファーストフードチェーン「Jollibee(ジョリビー)」もおすすめだそうです。
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