今回は、田中先生にインタビューをさせていただきました。

田中 崇洋(たなか たかひろ)医師

・みなとクリニック 理事長・院長

【略歴】

福岡県福岡市生まれ
私立久留米大学附設中学校・高等学校卒業
平成22年3月 九州大学医学部 卒業
平成22年4月 〜 平成24年3月 杉田玄白記念公立小浜病院 初期臨床研修医
平成24年4月 〜 平成25年3月 同院 外科
平成25年4月 〜 令和2年3月 三菱京都病院 消化器外科
令和2年4月 〜 医療法人みなとクリニック 院長

【趣味】

ギター演奏
キックボクシング

【どんな、お子さんでしたか?】

4歳位まで両親は兄の看病に付きっきりでしたので、祖父母や親戚の家を転々としていました。その頃は親戚の家が田舎だったこともあり昆虫や蛙などを捕まえて遊んでいましたが、両親と街中に住むようになってからは、どちらかというとインドアな遊びが増えて自分で紙や木を加工して玩具を作成したり、プラモデルを筆やスプレーで塗装をして本格的に作成したりしていました。この頃から細部まで作り込まないと気が済まない性格が形成された気がします。なお、小学校の部活ではバスケ部の主将もやっていましたが、自分より上手い親友を差し置いて主将に選ばれたので複雑な気持ちでした。

【医師を目指したきっかけは何でしたか?】

私が生まれたばかりの頃、3つ年上の兄に脳腫瘍がが見つかりました。闘病の末、小学校に上がる直前で兄は亡くなりましたが、「うちの家族に医療従事者がいたらな」と、後々よく口にしては、何でも相談できる医師が身近にいなかったことを残念がっていました。しかし私自身は親から医学部へ行くように言われたことはありませんでしたし、小学校低学年の頃は大して成績も良くなかったのですが、小学3年生の頃に学校で受けた知能検査のスコアが良かったらしく、担任の先生から勉強すれば地元の進学校に合格できるだろうと言われました。それに自信をつけて受験勉強を始めた際、両親の言葉が脳裏をよぎり、それなら頑張って医師になってがんの研究をして兄の敵討ちをしようと思ったのです。もっとも、志望していた中学校へ入学した後は、ギター演奏とバンド活動に明け暮れてその志も忘れてしまい、再度医学部受験を検討したのは高校卒業後しばらく経ってからでした。

【なぜ外科医を選んだきっかけは何でしたか?】

高校卒業後、再度医師を目指そうと思った際、たまたま妹が購読していた海外の医学雑誌の外科手術のページをみて惹かれました。また、どうせならギターと同じく指先を使った仕事に就きたいと思っていましたので外科は自分に向いているのでは?と思うようになりました。

【ドクターTアカウントを、はじめたきっかけ何でしたか?】

もともとは外科医時代にアカウントを作成しましたので、日々診療で学んだことのアウトプットや医療情報の発信を出来たら、と運用していましたが、今はクリニック運営向けの発信するようにしています(最近はポストをサボりがちですが…)。

【在宅で開業する決め手は何でしたか?】

もともと前院長が外来診療に加えて在宅医療も提供していたのですが、体力的な問題で私が承継する頃はかなり規模を縮小していました。ただし在宅医療の受け皿に乏しい地域ではありましたので、私が新院長に就任したあと、在宅医療の依頼を断らずに受けているうちに外来より在宅のウエイトが大きくなりました。
なお、研修医の頃に地域医療の研修で医療過疎地の診療所を回った際、午後からの訪問診療がとても印象に残っており、是非やってみたい!という思いもありました。

【新規開業・継承開業で迷われる方が多いと思います。継承開業の決め手を教えてください。】

開業するのであれば、初めから売り上げが見込める承継開業が安心感もあると考えており、クリニック承継案件を多数扱っている業者に打診していました。
場所は自宅から通える場所で、自分と近い専門分野の先生がされているクリニックを引き継ぐことが出来ればと考えておりました。
それらを満たす条件の承継案件が出たと業者から連絡があり、すぐコンタクトを取りました。

【開業して良かったこと、大変なことはありますか?】

良かったこととしては、外科時代は当直明けに12時間の手術を殺到したらなどしていましたが、そのような無茶な働き方は無くなり健康的になった気がします。オンオフもはっきりしていますので、家族との時間や自分の時間が確保できるようになったのも良かったと思います。ただし、在宅医療を行なっていますので自分が当番の日は緊急往診をすることもあります。
大変なこととしては、ほとんどの開業医が同じ悩みを抱えていると思いますが、自分がプレイヤーとして診療を行いながら人事労務を含めたマネージメントをしなければいけないことでしょうか。

【若手医師へのメッセージをお願いします!】

SNS上では色々な情報が飛び交い、中には極端な意見や特定のキャリアなどに対して批判的な意見も多いですが、あまり左右されずに自分のやりたいことにどんどんチャレンジしていくのが良いと思います。

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