救急医・前原弘武氏が語る、エージェント利用による転職・アルバイト探しの実体験。失敗と成功から得た教訓を医師向けにまとめています。

はじめに

皆様はじめまして。
街のクリニック立川・村山に在籍しております医師の前原弘武と申します。

今回は、救急医としてのキャリアを経て、エージェントを通じた転職活動の経験を通して、今後転職を考える医師に向けて反省点と教訓を共有します。

経歴

2013年に東京医大を卒業し、初期研修医を終えた後は東京大学病院救急科に入局。
途中人事異動で1年間、帝京大学病院救命センターでの勤務を経た後、東大病院救急科を2021年に退局。

その後は、2024年8月まで都立墨東病院救命センターで働く。
この間に、主に医局からの斡旋や、大学や医局の先輩からの紹介も受けて、アルバイトをしながら、関東周辺の徳洲会病院、南は熊本や鹿児島まで飛び救急外来をメインに働く。

エージェントを使ってみて

実際にエージェントを使い始めたのは、墨東病院を辞めた2024年8月以降でした。エージェント会社は、計三社に登録しアルバイト先を探しました。当初はアルバイトのみで生計を立てようと探しておりましたが、共働きの上に保育園通いの子供が二人いるなどで、バイト先が提示する勤務時間が障壁となり、安定したアルバイト勤務ができなかったのが現状でした。

そこで都内クリニックに入職する方向に切り替えて、上記会社のうち一社が提示したクリニックが、年収や勤務時間などが何とかクリアでき、クリニック事務長のみとの面接を受け入職する運びとなりました。

入職するまでのエージェントの対応は非常に親身で頼もしく何ら不満はなかったのですが、そのクリニックは都内中心に他県でも展開しているグループ経営会社で、内実は、私が入職する前までに数名の医師が短期間で辞職しており、看護師や事務職員もすぐに辞めているような状況でした。また、医学的根拠に乏しい自由診療を開始しようとしていたことなどから、ここで勤務することに対する恐怖心から1ヶ月で辞職するに至りました。

経験を通して得たこと

この一件での反省点や得られた教訓は、どこまで内実を知れるかはわかりませんが、エージェントを通してでも、勤務候補先スタッフの離職率、具体的な診療内容(自由診療の内容)、一緒に働くスタッフの人数や年齢層(経験値を知るため)、診療理念や診療方針などは聞いたほうがいいと感じました。また、クリニックの雰囲気を感じるためにもトップの医師との面接を希望した方がいいと思います。私の場合、事務長とのオンライン面接のみでしたので、可能ならクリニックでの面接がいいでしょう。

実際の面接の際、個人的な経歴に関する質問や、実力を確かめるような質問が一切なく採用が決まりました。面接内容によっては怪しさを感じ取れるかもしれません。

そして、ネットや知人を介しての情報収集への注力は言わずもがなです。

最後に

私は2つ目で街のクリニックに拾って頂き、かなり幸運だと思いますが、人によっては多数のクリニックを経るパターンもあると耳にしたことがあります。

これから転職を考えている先生が、私の体験談を読み、反省点を活かし短期間で転職に成功することを心から願っております。

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